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piles
山の奥深く、誰もいない原始の森に踏み込んだ時、眠っていた僕の原始の感覚は目覚め出し、空間自体が渦巻き出す。
一つだった森という生命体は、その始まり以来のそこに根付く生命の数だけそれぞれのスピードで成長を積み重ね、それによって空間にはムラが出来、不均衡な全体のバランスは森にリズムを生み出し、動き、永遠に成長のプロセスを積み重ねていく。
本作は、森が経てきた果てしない時間の積み重ねによって形成された不均衡さや圧倒的なパワー、そしてそこで僕が感じた、癒しと恐れといった相反する感覚が同居する不思議な現象を表現したシリーズです。
湿板写真で撮影されたイメージは暗室で引き延ばされ、細かいピースにカットされたのち、それぞれの撮影地で採取した土、葉、枝といった森のエッセンスによってランダムに染められ(煮込まれ)、再び一つの森に再構築されています。
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